値下げ要求。
単価が大きい住宅業界ではよくある話です。
よくある話ですが気持ちのいい話ではありません。
そしてよくお客様から言われる台詞。
「私達、一生に一度の大きなお買い物をしようとしてるんです。分かりますよね？」
そうやって100万とか200万の値下げを要求してくるわけです。
こちらは「そうですよね、頑張ります！」と答えますが
分かりません。
正直イヤです。
やってもらえて当たり前？
そりゃウン千万円もするお買い物ですから。
少しでも安く買いたいと思うのは理解できます。
けれど、こちらは「何千万円のうちのたった100万円でしょ？」「大したお金じゃないでしょ？」「値下げできて当然でしょ？」みたいなテンションで話をしてくる人と何度も何度もやり取りするんです。日常茶飯事。あーやれやれまたこのパターンか。
よく考えてみてくださいよ。
当たり前のことを言いますよ。
100万円は100万円です。
もう一度言いますね。
100万円は100万円です。
そのお金があれば何人か分の給料が払えるんですよ。
ヒーローショーみたいなイベントを開くこともできるんですよ。
そんな大金を引いてもらえて当たり前なんて頭で話してくる人は普通にみんな嫌い。嫌い嫌い嫌い。
値段を下げることというより、それを平然と言える人間性が問題ですよね。
住宅営業は仕事を取ってからもお客さんとやり取りしなくてはなりませんから、できれば仲良くお話しできる人とお仕事がしたいです。仕事内容以上に個人との信頼関係が大事な仕事だと思っています。
なので、こっちの負担を屁とも思わないような人とのやり取りは苦痛です。
やってもらえて当たり前というテンションの人の家なんて正直建てたくないです。
でも契約を取らないと怒鳴られるからやるんですよね。イヤイヤ。イヤイヤですよ。
あぁこの人は100万値下げしてくれれば契約してくれる。
本当は嫌だけど「契約数1」にしてあとは適当に受け流そう。
こんな気持ちになることも少なくありません。
値下げしてもらえてラッキーと思うかもしれませんが、結局最初だけですよ。
話もしたくないから連絡なんて最低限しか取りません。
契約取ったら契約1ですから。次を追っかけないと怒られるんです。
それで「対応が悪い」とか言われても困るんですよね。
100万円も安くしてもらってまだ何か言いたいんですかって。
懇意にしてもらえるくらい自分が良い人だと思うんですかって。
それくらいお金の話っていうのは後を引きますよ。
営業にとっては日々の仕事
あなたにとっては一生に一度でも、こっちからすれば日々の仕事です。
日々の仕事を100%真面目に取り組みますか？サボりたい時もありますよね。
そんな時、まず手を抜かれるのは「嫌なお客」です。
蔑ろにされたくなければ、仕事をしている人の気持ちもしっかり汲んで対応した方が良いですよ。
一生に一度の買い物だからこそ、目先の欲に目を眩ませないで。メーカー側に一生懸命仕事してもらえるよう、お客側も紳士的対応ができるよう努力した方が幸せです。お客様もメーカーにとって一生に一度のお客様を目指してください。
「なんでそんなことしなくちゃいけないの？こっちは客でしょ？」
と思う方々。別にそれでも良いと思います。
仕事はします。家は建ちます。マイホームの夢は叶います。
その結果は同じです。
でも、住宅って過程も大事なんですよ。
「あぁこんなメーカーにしなければ良かった」で終わりたいですか？
引越ししてまず粗探し…なんて未来は嫌でしょう？
だったらせめてお金の話はやめてください。すごく傷つきます。
一緒に楽しい仕事させてください。お願いします。